山口恵奈ちゃんの海外日誌

5月21日に、イギリスに帰ってきてから初めてのカンパニー公演がありました。初めてのリハーサルに参加した時にはすでに、ほとんどのピースは完成しており、少しでもパフォーマンスチャンスをもらえたら、ラッキーだなと。すると、4ピースにも参加するチャンスをもらい、2ピースではソロパートまでもらい、また、約1ヶ月以内で覚え、完成させないといけないという現実に、頭が爆発しそうになりましたが、なんとか無事に乗り切れたかなと思います。公演は、私の人生初の満席スタンディングオベ―ションをいただき、たくさんのお客様に喜んでもらえ、幸せいっぱいな気持ちになりました。これからもっともっとレベルアップできるように、精一杯頑張っていきたいと思います。

そして、次の日の早朝に、学生時代のパドドゥのパートナー、そして、親友ロイドのいるハンガリーに出発しました。

彼は、今ハンガリー国立バレエ団のダンサーとして働いています。私も、カンパニーのクラスを受けてきました。色々なタイプのダンサーがいるなぁと感じ、テクニックのクオリティはすごく高く、美しかったです。

カンパニー内では、いつでもコンペティション。次の公演では、誰がどの役をもらえるのか、毎公演、ダイレクターが見ている中のパフォーマンス、ポジションアップのチャンスをつかめるのかどうか、来期のコントラクトはもらえるのかどうか。。。やはり現実は厳しい。

世界的バレリーナのSHOKOさん、ハンガリー国立バレエ団との最終公演を観ることができ、またロイドと一緒にいたため、カーテン裏での、SHOKOさんへの祝福まで目の当たりにすることができました。彼女は、本当に素晴しい。もちろんダンサーとして、また1人の人としても。イギリスに帰ってきてからロイドが送ってくれた記事(http://www.japantimes.co.jp/culture/2015/05/28/stage/shoko-reclaims-spot-stage/#.VWih8ssw_IW ) を読んで改めて思いました。彼女の踊りには、彼女の心が現れていて、身体の美しさ以外にも、オーラがありました。観客からの反応で、どれだけSHOKOさんがハンガリーで愛されていたのか表されていた気がします。私もそんな観客に喜んでもらえ、愛されるダンサーになりたい!

ロイドと共に過ごす中で、彼からたくさんの刺激をもらい、ダンサーだけではなく、人としても成長していきたいなと思いました。住んでいる国は離れているし、国籍も違うけれど、こんなに尊敬できて、信頼できる友達がいて、幸せです。

新しいピースの創作が、早速始まりました。どんなカタチになっていくのか、とても楽しみです。